災害義援金・災害見舞金についての税務

平成28年4月14日以降の熊本・大分地方を震源とする地震において甚大な被害を被られた多くの皆様に心からお見舞い申し上げます。

先日の政府発表では住宅や工場、道路などの損壊による熊本、大分両県の被害額は計約2・4兆~4・6兆円に上るとの事で、今後の復興にも多額の財源が必要となります。

被災地支援のための義援金を送ったり、被災地の取引先に対して見舞金をお支払いになられた方も多いかと存じますが、税務上の取り扱いはどうなっているのでしょうか。

個人の方が被災地の熊本県や大分県の災害対策本部や義援金配分委員会対して義援金を寄付した場合は確定申告において「寄付金控除」の対象となります。(ふるさと納税)
法人が同じく災害対策本部や義援金配分委員会対して義援金を寄付した場合は、「国等に対する寄附金」に該当し、その全額が損金に算入されます。

また個人の方が、日本赤十字社の「東北関東大震災義援金」口座に対して支払った義援金は、「特定寄附金」に該当し、寄附金控除の対象となります。
法人の場合は「国等に対する寄附金」に該当し、その全額が損金に算入されます。
(注)日本赤十字社に対して支払った義援金であっても、例えば、日本赤十字社の事業資金としてのものなど、最終的に地方公共団体に拠出されるものでないもの(財務大臣が指定する寄附金に該当しないものに限ります。)につきましては、特定公益増進法人に対する寄附金に該当し、特別損金算入限度額の範囲内で損金に算入されます。

法人が仕入先や得意先の慶弔禍福に際して支払った金品等の費用は「接待・供応・慰安・贈答」に類する行為として交際費として交際費課税の適用を受けますが、「災害見舞金」については取引関係の維持・回復を目的として復旧過程において支出されるものである為、交際費等に該当しないものとして取り扱うことが認められています。
また支払先が取引先である為、支援の範囲であれば寄付金にも該当しません。
金額についてですが、その取引先の被災の程度、取引先との取引の状況等を勘案した相応の災害見舞金であれば、金額の多寡は問わないものとされています。
ただし、その支払いが取引先の役員や使用人に対して個別に支払われる場合は、個人事業主に対するものを除き、取引先の救済を通じてその法人の事業上の損失を回避するというよりは、いわゆる付き合い等としての性質を有するものであると考えざるを得ないことから、このような支出は交際費等に該当するものとして取り扱われることになります。
なお、「取引先の役員や使用人」であっても、法人からみて自己の役員や使用人と同等の事情にある専属下請先の役員や使用人に対して、自己の役員や使用人と同様の基準に従って支給する災害見舞金品については、交際費等に該当しないものとして取り扱う事が認められています。

経営者の仕事は経営資源(ヒト、モノ、カネ)や事業で獲得した利益の最適な配分にあると言われます。
企業の社会的責任という観点では自治体への寄付や災害見舞金の支払いについても配分先のひとつに加えて頂くと良いかもしれません。

黒木拝

 

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黒木 友之

黒木 友之

[監査課]
会計監査業務のほか、社会保険や給与計算、法人設立などの業務に携わる。少しずつ担当するお客様も増えてきたので、これから忙しくなりそうだが、そこは“事務所唯一の20代”という若さでカバーする。開業や法人設立時から関与しているお客様も多く、会計をはじめ不安も負担も大きいお客様に貢献できるよう、分かりやすい説明とサポートを心がけている。週末はプールに通い、日頃の運動不足解消に努めている。