「超富裕層プロジェクトチーム」という単語を聞いたことがありますか?
正体は今年の7月に東京、大阪、名古屋の国税局で発足した富裕層に絞った調査チームのことです。
「取りやすそうなところから取る」というスタンスを全く隠すことのない非常にわかりやすいネーミングですが、国としても富裕層を重点的に調べれば何かしら成果が得られるものと考えているのでしょう。
今回のプロジェクトに先立った具体的な動きでいえば、今年から海外に5,000万円以上の財産を持っている個人に「国外財産調書」の提出が義務付けられ、経済協力開発機構(OECD)は加盟各国で外国人の口座情報を共有するシステムを作っていくことで合意しています。
やはり国としては富裕層の財産状況を海外も含め何とか把握しておきたいとみえ、調査をすれば何かしら埃が出てくるのではないかと疑っているといえます。
ただ、海外を通じた税金逃れがニュースになるなど一部の人のせいで富裕層が疑われるのは可哀想な気もしますが、不正な税逃れは正されなくてはならないのは当然なのは確かです。
尚、国税庁の発表によると「国外財産調書」の今年の提出人数は5,539人だったそうで、野村総研が発表したアンケートによると、俗に富裕層と呼ばれる金融資産1億円以上の世帯数は2011年時点で81万世帯あるそうです。
果たしてこの割合(約0.7%)が妥当なのかどうかは正直言って分かりません。
ただこの結果からも何となく、プロジェクトチームが立ち上がるのもわかる気がします・・・。
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桃川 敬行
[監査課]
監査担当としてお客様との接点を持ち外出することが多い。車の運転がペーパーのため安全運転を心掛けている。「マイクを持ったら離しません」と豪語するほどのカラオケ好き。そのほか見た目ではわからないが体力と根性に自信があり、朝まで飲み、さらに朝まで歌うことはウエルカム。趣味はスポーツ観戦(カラオケは特技)。特にバスケットボールに関しては月に数回行くほどのペースで観戦する。

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